FreeBSD徹底入門―初めての人でも安心 PC‐UNIXのインストールと完全活用 FreeBSD2.2.1‐RELEASE
いまさら10年前の本を紹介してなにかと思うかもしれないけど、これ自分の中でのバイブル的存在の本。この本がなかったら今の仕事をしてなかった、まさに人生を変えた本。
当時PC-Unixという存在すら知らず、IPアドレスやルータという言葉しら理解していなかった自分が学生時代にさわったviというエディタを使いたいがために、この本片手に10回以上インストールを繰り返した。
当然まわりに教えてくれる人もなく、ネットにもさほど情報もなく。ただひたすらこの本を読みこんで試して失敗して・・・の繰り返し。とくにPPPの設定には数ヶ月を要した覚えが。今になって思えばこの時の経験があってこそだと感謝している。
本全体は10章構成でChapter3ですでにカーネル再構築させてる。いまの初心者本ならありえないけど、当時はカーネルを再構築しないとGENERICなカーネルではネットにすら繋がらなかったから当然だったんだわな。
本当に右も左もわからなかったから、XF86Setup(P202),Mule(P290),tgif(P298)で紹介されているキー操作の表をみてなんで3種類もキー操作があるのかもわからなかった。TeXがなにかも知らないし当時プリンタなんて持っていなかったにも関わらずGhostscriptの設定に七転八倒していた。それも良い思い出。
今ならネットワークカードやビデオカードなどのデバイスも自動認識され、インストーラからすぐにGNOMEやKDEがセットアップされ、マウスをポチポチクリックするだけで最新パッケージが一式そろうようになりました。会社の若手に聞いてみたらLinuxカーネルの再構築やソースからのコンパイルもしたことないって。ちょっと寂しい。
だからUnixを学びたいという若手にはFreeBSDかSlackwareを試してみなさいと勧めている。Unixを「使いたい」ならRedHatかDebianがいいだろう。けど「学びたい」ならより下の階層に触れてみるにかぎる。確かにrpmやdebで楽々インストールというわけにはいかないだろうけど、configure & make installすることで、本来のUnixの楽しみが味わえるはず。そこで得た知識は少なくともこれから10年使える知識であることは保証します。
下の階層を教えられるの人が身近にいるんだったら上の階層にとどまらず思い切って下の階層で学んでもらいたい。分からなかったら聞けばいいだけなのだから。教えてくれる人がまわりからいなくなってから後悔したんじゃ遅いんだよ。
FreeBSD徹底入門―初めての人でも安心 PC‐UNIXのインストールと完全活用 FreeBSD2.2.1‐RELEASE
- 作者: あさだたくや,衛藤敏寿,細川達己,天川修平,浜田直樹,三田吉郎
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 1997/06
- メディア: 単行本
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