独断流「読書」必勝法 ★★★

独断流「読書」必勝法

独断流「読書」必勝法

図書館の新刊コーナーをのぞいたら西原理恵子の絵が見えたのでなんとはなしに借りてみました。いわば読書を楽しむための本です。自らも小説家である清水義範が「坊ちゃん」や「ロビンソンクルーソー」などの名著をどう楽しむのか解説したいわば読書感想文です。清水氏の解説とは別に西原理恵子もその本の感想(?)をマンガで毒コメントしておりこちらはこちらで楽しめます。

安心したのは小説家である清水氏でさえ難しい本は難しいということを知ったから。私も一時、三島由紀夫に手をだしましたが分かったような分からないような。なんだか妙にエロくて難しかったという印象はあります。とにかく一読しただけでは頭に入ってこない。なぜ主人公がそう考えたのか、それがすんなりまかり通るのか理解できず読むのが苦痛になる小説が多々あります。

清水氏の読み方を自分なりに解釈すると、小説というのは

  • 作者の生い立ち
  • 家族構成
  • 書かれた時代背景
  • 国や宗教観

などを知らなければ理解できない本が多い。いやむしろほとんどの本がそうではないか。現代の日本を舞台にした小説であれば予備知識なしで読めるけど、昔の名作を読むときには上にあげたようなポイントをおさえて読むのが重要。最近はウィキペディアなんかを活用して、分からないことは引きながら読めばそれほど重労働ではないんじゃないでしょうか。

その本を読む時期(年齢)ってのは重要って意見には大賛成。「不思議の国のアリス」や「海底二万マイル」なんかは小学生で読んでおくべき本だよな。大人になってそれらのコピー作品を先に知ってしまったがために、オリジナルを読んだ時の驚きが失われてもったいない。「怪人二十面相シリーズ」なんかもそう。