大事なことはすべて盛田昭夫が教えてくれた―ともに泣き、ともに笑った三十四年の回顧録

松下→ホンダときたらSONYでしょ、ということで。どうやら妻は生前の盛田昭夫さんを見たことがあるそうで「オーラが違う」といっております。やっぱすごい人なんでしょうな。
著者の黒木さんはウォークマンの開発プロジェクトリーダーであり井深さんや盛田さんさんと数十年の親交があった方だそうです*1

経営の松下幸之助、技術の本田宗一郎とするならば「マーケの盛田、企画の盛田」という印象でしょうか。とにかく良いものに対する嗅覚は敏感だったようです。自身も技術畑出身でありながら楽しいことは全部やってみる、それにまわりも巻き込んでしまうという説得力と人心掌握力を兼ね備えた人です。

正直、盛田さんに憧れる気持ちはないですが当時のSONYはやっぱり好きな会社です。松下の実験場でOK、とにかくまわりがアッというような製品を世に出そうという企業文化。今も失ったわけじゃないんだろうけど、それが市場と若干ずれてしまっている気がしています。そんなところに苦手としてる安定したモノ作りに失敗が続いてしまったと。カリスマ二人を失って10年、アッと驚くSONY復活を期待しています。

*1:もしかして常識でしたか